ひよっこ整形外科医の勉強日誌

脊椎脊髄指導医を目指す若手整形外科医が勉強したことや日々思ったことを徒然に書いてます。ついでに誰かの為になれば幸いです。

椎体骨折(骨粗鬆症性) 病態・症状

今回は腰の骨の骨折について説明しましょう。

 

もちろん、若い方でも交通事故や高所からの転落などで腰の骨が折れる事はありますが、今回は高齢者(骨粗鬆症)の骨折について説明しようと思います。

 

正常な椎体のBone modelと骨粗鬆症患者のBone modelです。

どちらが折れ易そうは一目瞭然だと思います。

さらに下のグラフを見てもらえば分かると思いますが、骨粗鬆症となると実は椎体骨折(胸椎、腰椎含む)の可能性が劇的に上がることが分かります。

赤が椎体骨折、黄色が大腿骨(足の付け根)、青が橈骨(手首)となっており、他の2つも年齢とともに増える骨折ですが、比較にならないのが分かります。

 

今後、骨粗鬆症については詳しく説明していく予定ですが、ここで簡単に説明しておきましょう。骨粗鬆症とは

WHOの骨粗鬆症の定義は

低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患

とありますが、簡単に言うと

若い頃に比べて骨の量が減り、さらに骨の質も悪いから骨が折れやすい状態にありますよ

という病気です。

椎体骨折

症状・病態など

ここでは若い方がなる外傷性の骨折(転落外傷などの高エネルギー外傷)は省いて説明します。

主な臨床症状は腰背部痛です。特に臥位から座位 あるいは立位などへの姿勢変換時に痛みが強く出ます。ただし、椎体内には脊髄、馬尾神経が通っているため(脊髄、馬尾神経についてはこちら神経症状が出ることもあります。

多くの高齢者の椎体骨折の原因は尻餅をつくこと、重たいものを持つことなど軽い怪我で起こります。

かつ、2/3程度の骨折では「痛いけど動けないほどじゃないな」というレベルの痛みで済む事があります。そのため骨が折れていてもギックリ腰かな?と病院に行かず、自宅で湿布など貼って生活されている方もおられ、これが椎体骨折は時に『いつの間にか骨折』とも言われる所以です。ただ、痛い時は本当に動けないレベルの痛みです。

70歳以上の方は急に腰が痛くなった場合はギックリ腰ではなく、まずは骨折を疑いましょう!

なお好発部位は胸腰椎移行部(第11胸椎~第2腰椎)であり、私が持つ症例では75%を占めていました。

骨が治癒した後も椎体の楔状化(前側のみが潰れる)や圧潰(全体が潰れる)など変形が残るため骨折が多発すると背骨全体が曲がったままとなります(後弯変形)。

すると筋疲労性・阻血性の慢性背部腹部臓器の圧迫(胃食道逆流現象などの消化管症状)、肺活量の低下抑うつなどの心理障害などが起こりQOL(quality of life)の低下が指摘されています。

以上のことからなるべく痛みが出ないようにし、さらに椎体の変形を作らず治すことが必要となります。

 

治療についてはまた後日アップさせていただこうかと思います。

ではでは!!

 

 

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